kiritterのブログ

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もろもろの話題 - アブダクション

ひょんなことから、アブダクションという思考法の話を思い出したので、書き留めておく。

システム開発・運用保守に携わる人には、馴染み深い思考法ではないかと思う。
その名前は知らなくても。 

 

自分の好きな古代史の、ひとつのキーワードである「たたり」を例に記してみる。
(例としてあまり気持ちの良い話ではないけど・・・ひとつの話題でつながったので・・・)

 

悪事を働いたA氏は大切な息子を失った。
悪事を働いたB氏は重い病気を患った。
悪事を働いたC氏は急死した。
ゆえに、悪事を働いた者には災いが降りかかる(だろう)。

 

  • 演繹

悪事を働いた者には災いが降りかかる。
D氏は悪事を働いた。
ゆえに、D氏には災いが降りかかる。

 

ライバルをだまして殺害したというE氏が急死するという事態が起こった。
もし、非業の死を遂げた者はその恨みを晴らすべく仕返しにやってくるのだと考えると、今回の出来事は当然の帰結だ。
ゆえに、そういうことがあるのだ、と考える理由がある。
(信じられるので、それを「祟り」と呼ぼう) 

 

 

アブダクションの有名な例としては、大陸移動説の話。

大西洋を挟んだ両大陸の海岸線が似ているという事実が浮かび上がった。
もし、元々ひとつの大陸だったものが分離したのだと考えると、今回の事実は当然の帰結だ。
ゆえに、大陸が分離するという考えが真であると考える理由がある。

 

 

さて、なぜ、システム開発・運用保守に携わる方に馴染み深いかといえば、
バグ修正・トラブル解決で、無意識にこの思考法を使っていると思うため。

 

あるデータが更新されていないという障害が発生した。
もし、○○をしたときに△△していないならば、これは当然の帰結だ。
(ゆえに、○○のときに△△していないのが原因だと考える理由がある)
よし、○○のときに△△しているかどうか調べよう。
あっ、していない! これが原因だ。 修正!

 

一応、そのつづきの話として、

○○のときにしていないなら、●●のときでもしていないんじゃないか、
このようなことが起きるなら、□□ということも起きるんじゃないか、
今回のようなことを防ぐには、こういうことをすればいいんじゃないか、
そんな風に連鎖していったりなど。

 

おわり。